宗教法人 養泉寺
お知らせ

コロナ禍で試される私たち

さまざまに制限される生活が未だ続いていています。外出しにくかったり、今まであたりまえにできていた活動ができなかったり、ストレスや不満、またウイルスへの不安などを抱えていらっしゃる方もいらっしゃるかと思います。家で過ごしにくい、イライラするというときには、いったんその場から離れてみてください。お寺にいらしてくださってもいいです。寺族と話すのが心配なら本堂でぼんやりするのもいいかもしれません。阿弥陀さまはいつでも一緒に寄り添ってくださっています。
今回のコロナ禍では、病を恐れるあまり、人に対して心ない言葉を浴びせてひどく傷つけてしまうという行為が見られること、とても心痛めています。しかし、相手の境遇を他人事として攻撃する行為は、ひるがえってみれば、自分にはね返ってくるものです。感染しても病状として現れないこともある今回の感染症です。かかっているという自覚症状がなく活動している人もいるかもしれません。予防していても誰もがかかりうるということです。また、外に出て、あるいは人前で仕事しなければならない方々もいます。医療従事者はじめ社会を支えるためにご尽力くださっている方々には本当に頭が下がります。ご自身もご家族も不安もあるでしょうに、社会のために動いてくださっている方たちのおかげで私たちの生活は成り立っています。
私たちは一人では生きていけません。支え、支えられながら生きています。それが見えていることもありますし、見えないところで支えられていることも多々あります。おかげさまの中に生かされている私たちです。不安な中だからこそ、お互い感謝し合い、支え合っていく社会でありたいものです。感染者がでたときに、誹謗中傷で傷つけるのも人ですし、思いやり救う言葉をかけられるのも人です。感染して落ち込んでいる人を、更に追い込むようなことのないよう願うばかりです。「もし感染したとき、ウイルスより人が怖い」とおっしゃった人がいます。ウイルスを予防するのももちろん大事です。同時に、病気による差別や偏見によって傷つく人がないようにすることも大切なことだと思います。      合掌